8.民事再生の特色

債務整理とは簡単に言えば、何らかの理由で負債が増えて自力での返済が不能となったときに、そうした債務者が裁判所に申し立てて行う方策です。その目的は勿論嵩んでしまった借金の減額、及び整理となります。万が一皆さんが不幸にもあまりにも多額の負債によってその返済が不能となり、生活が困難な状況に陥ったときのために、知っておいて得をする制度であると言えます。
恐らく皆さんの多くがこの債務整理という言葉を聞いたことがあるでしょう。債務整理と言えば何かについては、皆さんも何となくイメージできるのではないかと思います。ですが一口に債務整理と言ってもいろいろあります。実はその内容と種類には幾つかの異なった方法とパターンが存在します。そして債務整理の種類やパターンと言った話に関しては、恐らく多くの人がご存じないかと思います。そこでここでは債務整理の種類にはどんなものがあるのか、具体的に順を追って紹介していくことにします。
債務整理の方法の中には、民事再生と呼ばれるものがあります。民事再生とは何ぞや、と多くの人が思うことでしょう。民事再生とは簡単に言えば、民事再生を申し立てて認められれば債務額を100万円または5分の1に圧縮し、そうして今後原則3年間という時間をかけて返済していく手続きのことです。わかりやすい例を挙げて言えば、例えばこれまで100万円の借金があったとしたら、民事再生の手続きを経た後で借金が20万円になるということです。5分の1にまで借金が減るというのは非常に大きな変化であり、このことは実際に多額の負債に悩む人達にとっては、非常に大きな福音だと言えます。
この民事再生で借金を整理したいと考えた場合、実際にはまず裁判所に申し立てることから始まります。そこで規定で定められた一定の手続を行い、指定の書類を集めて提出し、そして審査を経て認められれば、その結果晴れて規定の通りに借金を圧縮することができます。また民事再生は同じ債務整理の手段の一つである自己破産と比べた場合に大きな相違点があります。自己破産のケースですと、もし身の回りの家財道具や生活必需品を除いて、例えば不動産等の資産価値の大きな財産を持っていた場合、自己破産の過程でそれらの自分の財産を処分されてしまいます。それに対し、民事再生のケースでは自分の財産を処分されることがありません。ただし、民事再生の場合、民事再生を行なった後で借金を引き続いて返済していうことが前提となりますので、民事再生の申し立てを行うための条件としては、一定の収入があることが求められます。全く収入がないようだと民事再生が認められる可能性は殆どありません。ですがその条件もかなり軽いものと言ってよく、たとえ民事再生申立人がフリーターであっても可能です。従って借金の整理の方法として民事再生を選択する人のケースとしては、借金の額が非常に大きく、返済が非常に困難であって、それでいながらも自分の財産を守りたい、失いなくないという人が多くなっています。そういた人には民事再生がお勧めで、実際に債務整理を行うという際には数々の手段の中から優先的に考えてもよい制度だといえるでしょう。

そうしたことから民事再生の特色として、マイホームを処分しなくてもよいことがあります。たとえ住宅ローンが残っていても、住宅ローンを今までと変わりなく通常どおりに返済していくことで、銀行などによる差し押さえなどもなく、マイホームを所持していくことが出来ます。民事再生は折角苦労してマイホームを手に入れた人等にとっては大変便利であり、また有り難いと言える制度なのです。